きりたんぽ鍋をたらふく楽しんだ翌日。大館市内から雪深い県道02号線を東へ車で約30分。以前より「ここにはぜひ行ってみたい!!」と望んでいた小坂町を訪ねました。
この小坂町は、江戸時代末期から鉱山の街として栄え、明治に入ると秋田市に次ぐ賑わいをみせたと聞きました。いわゆる陸奥羽州の「ゴールドラッシュ」です。鉱石精錬のためには電気が必須で、当時すでに鉱山内には発電施設もあったそうです。
その当時の栄華を偲ばせる建物がこれ、「旧小坂鉱山事務所」です。
1905年(明治38年)建築の木造三階建て、2001年(平成13年)に現在の場所へ創建時そのままに移築復元されたといただいた資料にあります。敷地を隣接する「康楽館(こうらくかん)」と共に、現在の小坂町のシンボルとして保存されています。
写真だけではわかりません、ぜひ現地小坂町まで足を運んでみてください。
つい最近の2009年(平成21年)まで、大館駅から小坂まで精錬に使うための濃硫酸を運ぶ貨物鉄道が走っていました。昨晩、北秋くらぶの大女将が
「昔は材木を買い付けに来る旦那衆、そして鉱山に買い付けに来る旦那衆で、ここにも芸者衆のお姉さんたちがたくさんいましてねぇ…。そりゃぁもう、この大館は多くの人で賑わったものでしたよぉ(軽い秋田弁)」と目を細めていたのが印象に残ります。
あの温かいきりたんぽの味も「強者どもが夢の跡」でしょうか…。
旧小坂鉱山事務所 小坂町小坂鉱山字古館48-2 TEL:0186-29-5522