今回の津軽紀行もいよいよ最終章、津軽からの帰路にはJR五能線を利用しました。
弘前駅から「リゾート白神」に乗車、川部駅で列車の進行方向が代わり、左手に岩木山を望みながら見渡す限りのリンゴ畑の中をゆっくりと進みます。
さすがに人気の列車とあってシーズンオフでもツァー客でしょう、展望がいい先頭車両は中高年の団体さんでほぼ満席です。
五所川原を過ぎて程なく、右手に日本海を間近に見ながら海岸線ギリギリに線路が続きます。途中「海辺の露天風呂」で知られる不老不死温泉で日帰り入浴を予定、噂に高い「波打ち際の赤い温泉」を楽しみにしていました。
ところが温泉への送迎バスが待つウェスパ椿山駅に降り立ち、ガッカリしました。ここの駅前広場、この五能線が持つ静かで落ち着いたイメージと一致するところは、どこをどう見てもなにひとつありません!! 誰の構想でしょう、どうしてこの造りなのでしょう?
温泉そのものはとても楽しめましたが、入浴中も「またあの駅から乗らなくてはいけないのか…」と考えると落ち着きません。受付で聞くと、送迎バスはまた椿山駅まで送ってくれるとのこと。たまらずに運転手さんに「手前の艫作(へなし)駅へお願いします」と懇願しました。今の日本人の悪い発想です、なんでもかんでも欧風化すればいいというものではありません。