富山港に近い岩瀬大町を歩きました。
富山ライトレールの東岩瀬駅から北へ徒歩数分。その昔、北前船の寄港地であった日本海側有数の港町として、現在でも見応えがある家屋が数多く残る街並みです。
新川町通りを歩くと電柱が無いことに気がつきます。家屋の軒先を見ると、一般には電柱に引き込まれる電線が、まとめられて地中に埋め込まれていることがわかりました。
また、通りに面した民家の一階開口部に、竹で横に細かく組まれた格子があります。
縦ではありません、どこの家屋も横に組まれています。
私見ではありますが、おそらく屋外からの遮光と目隠しの対策だと思います。
東岩瀬駅近くに案内板があり、これを「スムシコ」と呼ぶことがわかりました。これは建具屋さんの仕事でしょうか。建具であれば取り外しが可能で、経年すると入れ替えも可能でしょう。それとも当時はこれの専門職があったのかもしれません。
以前金沢に木虫籠(きむしこ)と呼ばれる格子があることを知りました。
隣国の加賀と越中、加賀はヒバで越中は竹です。
富山名物である「ます寿司」の包装にも、木では無く竹が使われています。
物の本には「簀虫籠(すむしこ)」、「透かす」意味があると書かれてあります。