「磯原まんじゅう やまみつ」さんです。この平成の時代に一個73円、この日も行列ができていました。先頭の男性は50個、私の前のご婦人は30個と、皆さんとてもいい買いっぷりです。
かつてこの北茨城市には炭坑がありました。その当時は木材と「黒いダイヤ」を抱えるとても豊かな街として、多くの山林就業者と炭坑労働者でここ磯原の街はとても賑わったそうです。弊会森林見学会にご協力をいただいた宇佐美産業さんがある市内華川町の山間部から、JR磯原駅まで木材と石炭を運ぶトロッコ列車の支線があったとも耳にしました。
また軍部がその買い付けに、車列を作って当地を訪れたこともあったとか。
そうなると当然磯原駅には男衆が集まり、夕暮れ時になると駅前の華街にいくつもの明かりが灯ります。その華街で働くお姉さんたちが、この大きくて温かい「磯原まんじゅう」を好んでいたという歴史があります。
そう聞くと私も同じ木材業者。
木材の「この世の春」を想い浮かべるのに、73円は格安です。
磯原まんじゅう本舗「やまみつ」 北茨城市磯原町磯原601-2 TEL:0293-42-0109