巻ヶ沢の森林から下山後。県道に出て車を乗り換え、茨城県大子町との県境に近い森林組合さん管理の貯木場に移動しました。夏季という時節柄、年間で出材量が減少する季節です。
この画像ではわかりませんが、ここに積まれているスギの原木はすべて長さが2.00mに切り揃えられてあります。見越さんによるとこれらは合板生産用に出材されたスギで、径級(けいきゅう:丸太の直径、太さ)は一様に揃ってはありません。
さらに見越しさんから、
1)建築用材としてラミナ材(集成材用)の出荷量が多くなっている
2)長引く国産木材市況の低迷で、このスギの丸太一本が1,000円前後で取引される
などの説明を受けました。
案内された消費者さんにとっては初めて目にする光景で、初めて耳にする情報しょう。
しかし40年を経て、山主には手取り一本1,000円に足りません…。
長年この業界に身を置く者としては、恒久的とも言える相変わらずの価格低迷と、今日の住宅建築用の資材がいかに多様化したことを裏付ける現実を、改めて思い知らされる時間でした。
>>> 移動後、伐倒現場見学につづく >>>