美保神社の門前町として栄えた美保関の旧本通りです。
その昔、ここは北前船西回り航路の寄港地でした。
江戸時代中期、重荷を乗せた大八車が通ることから固い道を造ろうと、海辺の石を切り出して通りに敷き詰めたそうです。石畳が雨に打たれたときは「青」、日や光の加減で「蒼」にも「碧」にも見えることからこう呼ばれています。
当節の無粋なアスファルトやタイルの類では、到底真似できない芸当です。
朝の早い時間、通りをすれ違う人の姿はほとんどありません。
残念ながら雨に塗られた「青」を見ることはできませんでした。それでもここは日本海、ほんの一瞬だけ松本清張の小説の中にいるような気がしました。